<特集>

九州島の火山


 御嶽山が噴火し、驚愕しましたが、そんな脅威の火山が我が九州島にもいくつもあります。地球の鼓動を直に感じられるのが火山であり、火山があるからこそ温泉も湧くので、ただただ怖い対象としてだけ見るのはやはり勿体無いことです。

なので、この機会、と言っては不謹慎ですが、今まで行った九州の活火山をご紹介しようと思います。







まずは先日世界ジオパークに認定された、

熊本県

『阿蘇山』


常時火山ガスが立ち上り、日によってガスの濃度や風向きで規制がかかり、火口の見学が出来ないことも頻繁にあります。また、8月末より噴火警戒レベル2が出され、火口周辺1キロが規制中で、現在登山や火口見学は出来なくなっています。




なので、過去に綾華さんと撮った景色は、今現在は全く見ることが出来ません。




阿蘇山火口群を上から。

火山ガスが噴き出している火口の他に、過去に噴火した火口も形を残しています。




火口付近から背後の尾根を。



旧火口です。




活発に活動している火口です。




立ち上るガスは亜硫酸ガスで、下手をすると呼吸困難になるそうです。
ぜん息、気管支系疾患、心臓疾患の方は見学そのものが禁止されています。

また、写真には撮っていませんが、所々に噴火した際の、噴石避けの避難所があります。




この台地は、大昔の大噴火の後、火口周辺(山そのもの)が陥没して今の地形になる前の地面なのだそうです。陥没エリア(カルデラ)は南北25キロ、東西18キロと言いますから、それだけの山が陥没してしまうほどの大噴火を起こした大火山ということに。


過去から現在進行形で活発な火山です。


追記



2014年11月25日、阿蘇中岳第1火口が噴火しました。

現在噴火警戒レベル2が出され、火口周辺1キロが立ち入り禁止になっており、
火口見学や南岳登山が出来なくなっています。







お次は20年ほど前に噴火し、火砕流を発生させ大きな被害をもたらした

長崎県

『普賢岳』




勝手に火山活動は収束したものだと思っていましたが、
しっかりと煙を上げていました。




普賢岳の頂上の横には、噴火の際の溶岩が固まり、
ここより高い山になってしまった溶岩ドーム「平成新山」があります。




直下まで接近できますが、これから先は立ち入り禁止です。

また、このガレ場のあちこちから、小さな煙が立ち上っています。
大きく煙を上げているのは、丁度この裏側のようです。




また、山麓には”雲仙地獄”と呼ばれる温泉と湯煙が噴き出す一帯があります。





常時観測火山として、やはり油断できない火山です。







九州の火山といえばこちらは絶対に外せません。

鹿児島県

『桜島』

常に煙を吐き、大量の火山灰を降らせています。
現在は噴火警戒レベル3。登山や火口見学は元来不可能です。




離れた展望台からのみ見学が出来ます。

「あ! お山がたいへんですー!」




私たちが見学している最中にも、『ゴーッ』という低い音と共に、
黒煙を上げる噴火が起きていました。

幸い風向きが良く灰は来ませんでしたが、
噴石を警戒して屋根のある避難所へ移動しました。




小学生の頃に薩摩半島の祖父の実家から見た、
稲妻を纏いながら噴火する光景は、今でもはっきりと覚えています。


火山活動の活発さ、噴火頻度は九州島本土では1位です。



追記

2015年8月15日、火山活動の活発化により、
噴火警戒レベル4が出され、桜島周辺住民に避難準備指示が出ています。








天孫降臨の地を擁する

宮崎県・鹿児島県

『霧島』

こちらは”霧島山”という名前の山は無く、いくつもの山の連なりの総称です。




天孫降臨の地 「高千穂の峰」

坂本龍馬が”天の逆鉾”をスポッと抜いたという話で有名な場所です。
ちなみに火山活動年表を見ますと、なるほど坂本龍馬存命中に噴火の記録はありません。




高千穂の峰を南端として、北西に山々が連なります。
最右奥の高い山が韓国岳で、その手前のどれかが新燃岳です。
煙が見て取れませんから、活動はかなり沈静化してるようです。




高千穂の峰の直下に、”御鉢”と呼ばれる火口があります。




こういう煙も出ず、長い間噴火を忘れられた火口が、今回の御嶽山のような
予期せぬ噴火というのを秘めているのだなと、緊張してしまいます。
ここには火口監視用のカメラが設置されているそうです。


霧島温泉郷の元となる山々の活動は、現在も粛々と続いています。







続いてはオサレさんたちに大人気の観光地”湯布院”のシンボル、

大分県

『由布岳』

豊後富士という名でも親しまれる、きれいな円錐形の山です。




現在は死火山・休火山という言葉は用いられなくなり、この由布岳も活火山に
分類されるということを、今回初めて知りました。




山頂まで上らなければ全く見えずに分からないのですが、
山頂には大きな窪み、火口があります。丁度霧島の御鉢と同じような形です。




この火口のふちを一回りすることを”お鉢巡り”と言います。
これは非常に険しく、また距離も長く、火口の大きさを実感します。




火口内は一面緑に覆われ、今まで見た火口のイメージとは全く違います。




どうやら約2200年前の噴火以降、火山活動は一切無いようです。

なので常時観測などは行われていないそうです。死火山という言葉が用いられなくなりましたが、”噴火警戒レベル対象外火山”と分類されていますので、やはり意味合い的にはそちら側のようです。しかし付近には活動をしている火山があり、温泉もこんこんと湧いていますので、地球時間のいつかには、何かが起こるかもしれませんっ。







そして由布岳から見渡せる北方に、煙を上げる場所が一箇所。

大分県

『伽藍岳』

温泉の街別府の背後にそびえる鶴見岳から伽藍岳にかけての連なりもまた、活火山です。




こちらは塚原温泉から200円の入場料を払って見学が出来ます。

塚原温泉は全国第2位の強酸性の温泉で、
平安時代から湯治場として重宝されているそうです。




荒涼とした大地に煙が立ち上る様は、いかにもと言った感じです。
普賢岳の”雲仙地獄”と同じような感じでしょうか。




阿蘇山や御鉢とは比較にならないほどの、小さな火口です。




歴史的にも噴火は殆ど無く、ガスを吹き上げ続けることがメインのようです。
ただ、東日本大震災の後、地震活動が一時的に増加したそうです。

こちらも由布岳と同じく”噴火警戒レベル対象外火山”ですが、
常時観測火山として、監視対象になっています。 
 






最後は火山とは思ってもみなかった、

大分県

『九重山』

こちらも連なった山々の総称です。




登山口から1時間半ほどで久住山山頂に着ける上、
最初と最後の急坂以外は比較的緩やかな登山道ですので、
初心者にも優しい非常に人気のある山です。




火山と言われると、確かに山頂付近に火口湖がありました。



 
頂上付近になると遠目になって忘れ去っていましたが、
確かに煙が上がっている場所がありました。

あの辺りからこの周辺まで全てが火山だとは、思いもしませんでした。

全体が火山とは言え、監視が行われている区域はあの煙の出ている一帯だけらしいので、比較的穏やかな火山のようです。


いやーどれもすごいです! ほんと人間がどうこう出来るレベルじゃないですね。大自然に畏怖の念を抱かずにはいられませんっ。

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